今週の介護認定審査会の申請者の症病名に
「腸腰筋膿瘍」がありました。
聞きなれない病名なので調べてみると

腸腰筋膿瘍とは、
腸腰筋に生じる膿瘍(のうよう)のことです。
腸腰筋とは腰椎と大腿骨を結ぶ筋肉群で、太ももを持ち上げる働きをしています。
そして、膿瘍とは限られたスペース内に膿が充満している状態のことで、
腸腰筋に膿瘍が生じるとさまざまな症状がみられます。
腸腰筋膿瘍が発病しやすい年齢は中高年以降です。
適切な治療がなされれば比較的予後は良好ですが、
高齢者や糖尿病、肝硬変、腎不全などの基礎疾患が
重篤な場合は死亡することもあります。
腸腰筋膿瘍の症状と原因背中が痛い、腰が痛い、発熱や全身倦怠感、歩行時の疼痛(とうつう/痛み)などの
症状がありますが、特徴的なものはみられません。
腸腰筋膿瘍が生じる背景には、栄養状態の不良、
糖尿病やステロイド使用による合併があります。
また、他の疾患から続いて起こることもあります。
主に、腸腰筋に近い臓器の炎症で、脊椎カリエスや椎骨骨髄炎などの
筋骨格感染症、虫垂炎、憩室炎、クローン病といった消化器疾患、
尿路感染症などです。起因菌としては、大腸菌、結核菌、嫌気性菌、
MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)などが挙げられます。